こどもたちの日常と母のひとりごと。息子は軽度アスペルガー。

突然の告白、セクシャリティについて

数日前、ひさしぶりにユッチにキレた。
そしたら家を飛び出していきました。

夜だったのでしばらくしてからLINEで帰ってくるように言ったけど
怒りが収まらない私は「いい加減にしてくれ」「あんたのせいでどれだけしんどい思いしてると思ってるねん」みたいな内容をぶつけてしまいました。

感情任せだし今言うべきことではないのに。

 
「頭冷やしたら帰る」みたいな返事がきたけど
その流れで「ユッチもこんな親で我慢してる!」と。

こんな親…

そんな風に思われてたのか。
たしかにダメな親だけど出来る範囲で一生懸命やってきたつもり。
ちょっと悲しい。

まぁ、思春期の子どもの言葉でイチイチ傷ついててもしゃーないのですが。

 
でもその後びっくりの発言があり、
そんなイライラも一瞬で吹っ飛びました。

その内容は要約すると

・性自認が男であること
・恋愛対象が女であること
・小さい頃から隠してきた

というものでした。

いきなりすぎてスッと冷静になりました。
隠すために敢えて女の子らしいものを好きと言ってたりしたそうです。

こういうのを青天の霹靂って言うんでしょうか…

 
私自身一時期女子であることがイヤだった事もあるし
女の子らしさはゼロです。
フリフリキラキラは好きじゃないし、服装はTシャツ・ジーパン・スニーカーが基本。
スカートは今でもキライ。

でも性自認は女です。
恋愛対象も男性でした。

でもショックなのはそこじゃなく、今まで話してくれなかったこと。

うちは発達障害についても性についてもオープンです。
特に発達障害については日常会話に出るくらい普通に話すし
そのせいか子どもたちもマイナスに捉えていません。

決して発達障害を良いように言ってるわけではなく「障害」って単語も普通に使います。

そんな環境なのに言えなかったのか…
もちろん簡単に口に出来ることではないしデリケートな分野ではあるけど
何でも話せる環境を作ってきたつもりだったので「小さい頃から隠してた」というのはショックでした。

 
あと、びっくりしたのも大きかったかな。

テレビ等でこういった話題が取り上げられた時
昔は今ほど理解がなくいじめられたり家族が認めてくれなかったりで
死にたいと思う程悩んだ人の話もよく見かけます。

そういう当事者の意見を見て「私なら否定せず受け入れるわ」と思っていました。
実際ユッチの告白を聞いて否定するような気持ちはありません。

でもやっぱりびっくりする。
「え?まじ?うちの子が?」みたいな。
「普通に受け入れる」と思いながらどこか他人事だったんだなーと実感しました。

 
帰ってきてからいろいろ話をしたけど
否定するわけがないこと、何でも話してほしいこと等を伝えると
ワーワー泣き出しました。

そんなに悩んでたのか…

同じ家で暮らしてても気づかないもんなんだね。
たしかにユッチは小さい頃から男の子っぽかった。
活発でヤンチャな男子といった感じ。
友達は男の子ばかりで、今でも9割以上男子と遊んでいます。

単純に精神年齢が幼いからだと思ってたけど
思春期に差し掛かった今も何も変わらず、
「変わった子だな~」と思っていました。

ADHDというフィルターがあったから余計にそう思ったのかもしれません。

 
ジェンダー問題は複雑のようで性自認ひとつを取ってもいろいろなタイプがあると知りました。
性分化疾患(染色体や身体的特徴のほう)があるのはマンガで知っていたけど
性同一性障害や同性愛(戸籍上の)についてはぜんぜん知らなかった。

私は発達障害関係はわりと詳しいほうだと思います。
軽度であっても「あ、この人何かあるな」というのもピンときます。
なので、まわりで「発達障害が何なのか」を知らない人が多いことに疑問を持っていました。
(ユッチもピンとくると言ってます)

こういうことなんですね。
何となくテレビやネット等で単語は知っていても「じゃあどういうことなのか」までは自分で興味を持って調べないと「何となく」でしかインプットされない。

 
ユッチの場合は性自認は男、恋愛対象は女、だけど性転換や戸籍変更まではしたくないとの事でした。

制服でスカート履くのがイヤ、水着も男子用が欲しい、
中学校は学ランがいいと泣きながら言われました。

そういえば放課後デイの時はいつもスカートを脱いで短パンだったな…

 
こんなデリケートな話をブログに書くことを批判的な目で見る方もいるかもしれませんが
「小さい頃から隠してた」と泣きながら言うわりには
「先生に聞いて」と言うし、みんなに知られてもいいねん~と言う。

基本的にまったくまわりの目線を気にしない子なので
ADHDであることも自分からガンガン言います。
「誰に何を思われてもいい」というスタンス。

言われた方が反応に困るやろ、それ…
と思ったことも数知れず。

 
まぁでも言えてスッキリしたのならそれでいいかな。
「どんなユッチでも否定せーへんし大事に思う気持ちは変わらんから、悩むくらいなら話して」と伝えました。

実は先週初潮がきたユッチ。
そういう部分もあって複雑な心境だったのかもしれません。

 
正直な気持ちを言うと、恋愛対象が女であれば将来孫を見ることはないんだろうな…とか考えてしまいました。
コムギは結婚すら難しいだろうし、と。
(そもそも私自身が生きてるのか疑問だけど…)

でも自分が産んだ子たち。
結婚したからと言って幸せとは限らないし
自分で選んだ人生ならそれでいいか、と考え直しました。

 
今回勢いではあったものの打ち明けてくれたのはこの時代だったからだとも思います。
ネットで簡単に情報を得られる時代。

私が子どもの頃の時代だったから死にたくなってたかもしれません。
私は「人と違う」事に長らく悩んできて
コムギの発達問題で発達障害を知って、実際診断されて心底ホッとしました。

そう思うと子どもたちがこの時代に生まれてきてくれてよかったと思います。

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